日本集中治療医学会の敗血症情報サイトが新しくなりました
僕も、サイトのデザインとかQ&Aの作成などで関わらせていただきました
(`・ω・´)ゞ
救急医は敗血症という疾患について危機感を持っています
敗血症という単語の意味をきちんと説明できる一般人はほとんどいないでしょうし
医療従事者でもなかなかきちんと説明できる人はいないと思います
敗血症は現在のところ
「感染症に対する制御不能な生体反応から致死的な臓器不全を発症している状態」
を指します
Singer M, et al .
The Third International Consensus Definitions for Sepsis and Septic Shock (Sepsis-3).
JAMA. 2016 Feb 23;315(8):801-10.
敗血症というのは現象みたいなもので、全貌をつかむのが難しいのです
そして様々な臓器不全が絡むので、何科の疾患とは決めにくい部分があり、これまで対策が遅れて来た側面が少なからずあります
とは言え、適切な対応をしなくては死んでしまいます
米国でも敗血症の死亡率は30%近くと言われていました
Angus DC et al.
Epidemiology of severe sepsis in the United States: analysis of incidence, outcome, and associated costs of care.
Crit Care Med. 2001 Jul;29(7):1303-10.
当院でもショックを併発したら30%近い死亡率となっています・・・
予防
早期発見
感染症治療
全身管理(集中治療)
リハビリ
これらが全てうまく回って、初めて救命率が上がります
病院前から勝負が始まっており、病院でもチーム一丸となって臨む必要があります
今こそ救急医活躍の時
これを契機に、広く敗血症に対する認知度が向上し、また日本の敗血症診療のレベルが上がれば最高だと思います