こないだ地元医師会の旅行があり、食事をご一緒しました
地元って、今住んでいるところではなく、実家の方です
というわけで幼き頃、僕が鼻に物を詰めてしばらく放置して、くっせぇ状態になったのを取ってくれた懐かしの耳鼻科先生とか
僕のコンタクトレンズのお世話をしてくれていた眼科の先生とか
同級生のお父さんとか
本当にお世話になって人たちに触れ合うことができました
一様に僕を見て30代であるということに驚いていました
童顔だから許してや・・・
もう鼻に物を詰めたりしてないよ・・・
そんなわけで(どんなわけ?)
今回は耳鼻科のお話
観光地のお土産売り場にも耳かきは必ず置いてあります
しかし、近年耳ほじりはあまりよろしく無いのではないかという意見が耳鼻科領域で出ておりました
直視下に操作しないので、外耳道を引っ掻いて傷つけてしまうというわけです
傷つけば感染のもとになりますから、耳鼻科医は
「耳鼻科にきて、外耳道を傷つけない適切な方法で除去してもらってちょうだい」
と訴えてたのです
さらに、この度アメリカ耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(AAO-HNSF)がガイドラインで明確に耳掃除を否定したということで話題になっております
Schwartz SR, et al.
Clinical Practice Guideline (Update).
Otolaryngol Head Neck Surg. 2017 Jan;156(1):14-29.
この学会は患者向けページ(http://www.entnet.org/content/earwax-and-care)でも
・機能的問題がなければ耳垢を掃除する必要はない
・綿棒で闇雲にとるべきではない
・イヤーキャンドルも使用すべきでない
と言っております
最近綺麗なお姉さんが膝枕をして耳掃除をしてくれるお店を街でみますけど
耳掃除をするなということですので、今後はただの膝枕屋さんとして活用しなくてはなりません
これを読んでくれている人の中にも、ひょっとすると好きで通っていらっしゃる方がいるかもしれません
よろしければ明日からは勇気を出して
「外耳道が傷つくかもしれないから、今日は耳掃除せずに膝枕だけで!」
と伝えてください
綺麗なお姉さんの膝でいい気持ちになって耳鼻科で耳かきしてもらったらみんなハッピー!!
そういえば、綺麗なお姉さんが鼻をほじってくれる店ってないですよね
耳掃除が民間で行われなくなると鼻ほじりの地位が向上して、綺麗なお姉さんに膝枕をされながら鼻掃除をしていただける日が来るのかもしれません!!!
まぁどう考えても鼻血がでそうなもんですから、救急医目線からするとやめて欲しいですけど
冒頭の異物の話に戻りますが、耳垢が溜まったということで、夜間外来を受診される方がごく稀にいらっしゃいます
ものすごい量の耳垢が溜まっており、これでは聞こえないだろうなということで、外耳道を傷つけないように気をつけながら取って差し上げることがあるのです
ただ、別に急激に起こった変化ではないだろうし
「素直に日中耳鼻科に行けばいいのにな」
と思っちゃったりしながらも、なんとなくほじりだしたら止まらない感じになることも・・・・
いや、でもやっぱり耳鼻科に行ってほしいです
もちろん、異物がはまってしまった子供が来たら優しく取ってあげています
僕も通った道なので、それは何時に来ても何も言いません・・・
ちなみに鼻クソを取ってくれと言われたことは未だにありません
鼻掃除を膝枕しながらしてほしいという美人が来たらちょっと考えるかもしれませんけど、シュールすぎるので多分普通に処置します・・・