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Channel: @ER×ICU 〜救急医の日常〜
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福岡ERは刺激的

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週末福岡に来ています

 

子供の運動会からの出張なので大変は大変なのですが、こっちの駒として働く対価として、僕は刺激を受けています

 

 

例えば小児救急

 

普段働いているところは小児救急は完全に輪番制となっており、決まった曜日しか小児救急は来ません

 

しかも小児科医が対応してくれます

 

 

福岡では完全にERなので、時間曜日問わず小児救急が来ます

 

小児科が外来を担保している時間以外は外来も救急科対応となります

 

 

それを嫌だと思う人ももちろんいるかもしれませんが、救急患者に小児も成人も外傷も内因性もクソもありませんので、全ての救急患者さんに対応という意味で、小児科救急に携わる機会を頂けることはありがたいことです

(ほとんどが痙攣発作ですが)

 

 

そのほか、システムを学ぶべき点が多々あります

 

 

例えば

 

脳卒中を疑う人に対して、福岡ではきっちりとプロトコルを作っています

 

ガイドライン上も発症4.5時間以内のtPA投与が推奨されており、かつ遅くとも来院1時間以内の投与が推奨されており、さらにできる限り早い方がいいとされますので、とにかく脳梗塞の診断までの時間を短縮したいのです

 

沢山の救急患者さんが同時に搬送される事もおおく、検査の順番を調整する必要がありますし、体重測定を迅速に行う必要がありますし、いつでも脳神経外科医が動ける体制を用意しなくてはなりません

 

 

実際の対応ですが

 

救急隊からのコールがあった時点で、救急科医師、脳神経外科医、看護師、放射線技師で情報共有します

 

体重測定が可能なストレッチャーを確保して、すぐにCTとMRIが撮れる体制を作り出します

 

搬送後は救急隊と情報共有しつつ低血糖のチェックをして脳卒中らしさを確認します

 

やはり脳卒中らしいということになれば迅速に診察してNIHSSスコアをつけてtPAの禁忌と適応基準の該当をチェックしながらCT室へと流れていきます

 

用意しておかなければやはり対応が遅れたり血糖チェックを忘れたりという事もありえます

 

 

また、今年9月に脳卒中治療ガイドラインの追補版が発表されました

http://www.jsts.gr.jp/img/guideline2015_tuiho2017.pdf

 

近年脳卒中治療にtPAだけではなくカテーテルを用いた血管内治療が積極的に行われており、直接血栓を回収することで予後改善につながることがわかって来ました

 

ガイドラインでも6時間以内の血管内治療が推奨されています

(保険上は8時間まで認められています)

 

 

 

これまでは朝起きたら麻痺していたという場合に、なかなか治療可能と言い切れることが少なく、治療に結びつけにくかったのですが、6~8時間ということであれば最終安否確認から間に合う場合もあります

 

朝起きて発見という場合にも、適応があれば(主幹脳動脈閉塞等)血管内治療が試みられます

 

この場合はカテ室を空けておかねば迅速に介入出来ませんので、カテ室スタッフとの連携も必要になります

 

 

プロトコルを作って、過不足ない連絡と連携が取れる体制を作っているわけです

 

残念ながら大阪ではそこまでのプロトコル作りができていないので、こういったことも学ぶべきポイントになります

 

 

刺激を受けて、また明日から日々の臨床プラス次への一歩

 

Viva ER!!


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