今年もクリスマスが近づいてまいりました
クリスマスといえば、救急の世界では誰が当直するかで揉めるとか揉めないとか・・・
僕はぶっちゃけどうでもいいんですが・・・
連直は流石にないので、クリスマスを楽しむか天皇陛下の誕生日をお祝いするかはできます★
ちなみにうちのサンタクロースは子供の希望に関係なく、自分が欲しいものをAmazon経由で勝手に家に届けることで有名なのですが、今年はどんなおもちゃが届くのでしょうか・・・
全てはサンタクロースの御心一つにかかっているのです
サンタクロースの正体についても目が離せません!!
そんなわけで世間もクリスマスで盛り上がっているわけですが、今月は世界を代表する医学雑誌であるBMJ(British Medical Journal)までクリスマスモードになります
BMJはクリスマス号を特別に作っており、この時は普段とは一味違った文献を世に放っています
以前にもブログでくだらない面白い文献を紹介しました
参考↓
ゾンビの総説 BMJクリスマス号がやってくれた!
今回も楽しい文献がたくさんあるんだろうとBMJのホームページを訪ねてみると、驚きの画像が!!
http://www.bmj.com(12月12日現在)
わかりますか??
これですよ
これ!!
めっちゃETですよ!!
こんなパクリオマージュが許されるんですね・・・
某ネズミのキャラクターでやったら存在消されるレベルです・・・
恐ろしすぎて名前を言うのもはばかられます・・・
それはともかく、この論文
Donald A Redelmeier, Eldar Shafir
The full moon and motorcycle related mortality: population based double control study
BMJ 2017;359:j5367
満月とバイク事故での死亡率の関係を調べたものです
米国で1975年から2014年までにバイク事故で死亡した人を対象に調査
満月の夜には4494名が死亡しており、これは一晩あたり9.10件ということです
また満月の前後一週間目にあたる夜に死亡した8535名について同じく一晩あたりの死亡件数を見ると、8.64件ということで、満月の夜は相対リスク1.05で死亡率が上がるみたいです
(95% confidence interval 1.17-1.37, p<0.001)
同じ検討を、イギリス、カナダ、オーストラリアのデータで行っても、満月の夜の死亡相対リスクはそれぞれ1.06、1.12、1.11と上がっていたようで、欧米諸国では満月の夜は死亡リスクが上がると言えそうです
観察研究なので種々のバイアス除去がなされていない可能性はもちろん残るわけですが、それにしても満月で死亡率上昇って、なかなかに説明が難しい現象です
考察では、満月は非常に美しいので気を取られたんじゃないかとか、満月の夜のほうが外出しやすくなるんじゃないかとか言っておりますが、みなさん満月の夜ってなんか特別ですか?
うちの父親などは星の撮影が好きなので、むしろ満月じゃない夜の方が外出します
(満月の夜は明るすぎていい写真が撮れません)
今回の研究では満月と真逆の現象である新月の夜については検討していなかったり、そもそも月が見えていたのかどうか(天候の違いなどで)を調べられていなかったりという限界もあります
果たしてそれを超える満月パワーは実際に存在するのでしょうか・・・
それはそれとして、どうせ満月パワーがあるなら、人に不幸が降りかかる可能性を高めるのではなく、幸せになる方向に動いてくれるといいのになと思います
ちなみに今年の12月24日は満月ではないので少しだけ安心ですw
その他、BMJのホームページにはクリスマスを盛り上げてくれる文献が多数並んでいます
http://www.bmj.com(12月16日現在)
ワイングラスのサイズを考察する文献
http://www.bmj.com/content/359/bmj.j5623
ちょっとエッチなことをSiriに訪ねたらどれだけ答えてくれるかの検証
http://www.bmj.com/content/359/bmj.j5635
などなど
今年も面白いですね
これらを読んでおけばクリスマスの準備も万全間違いなし!!
では皆様楽しいクリスマスを!