今日はHAE(遺伝性血管性浮腫)の患者会であるHAEJ(HAEジャパン)から交流会にお誘いいただきましたので行ってきます
国際HAE患者会の日本支部会みたいな感じですね
HAEは補体を調整するC1-INHの欠損により、体の至る所で浮腫を起こすものです
皮膚や腸管の浮腫、そして咽頭の浮腫から気道閉塞して死に至ることもあります
症状、発作についてはHAE情報センターをご参照ください
→http://www.hae-info.jp/about/about.html
未だ日本に500人くらいしかいないとされるHAE
あまり周囲に理解されないということで、情報共有の場が大切な疾患です
原因不明の浮腫に何度も悩まされ、診断がついた瞬間、遺伝性疾患という背景をもつにも関わらず喜ぶ方がほとんどです
「自分だけではなかったんだ」
ということで・・・
このHAE、気道閉塞や強烈な腹痛を起こすということ、また何科と決めにくい多彩な症状を呈することから、救急診療と親和性の高い疾患なのです
ただ、浮腫の予防や、疑わしい場合の診断など、緊急時でなければどこにかかっていいのかわからないような疾患でもあります
海外の頻度を参考にすれば、日本には2500人程度の患者さんがいるということで、疾患の啓発や拾い上げを積極的にしていかねばならないのです
そこで、かなり例外的なのですが
救急医として専門外来を設けることにしました
自分でも変なことしているなという自覚はありますが、ボスに外来開設の相談をしたら
「困ってる人おるんやからなんとかしたり」
ということで背中を押してもらいました
そんなわけで、現在隔週月曜日の午後、ひっそりと血管性浮腫外来をやっております
疑わしい方の診察
予防に関する相談
緊急時によりスムーズにできるような準備
(HAE患者である旨や発作の特徴をカルテで共有しつつ躊躇なく血液製剤ん投与をできるようにしておく)
といったことをやっていけたらと考えています
お近くの方で、悩んでいる方がいらっしゃいましたら、気軽にご相談ください
大阪のHAE対応医療機関
→http://www.hae-info.jp/search/osaka.html