この間、釣り針が顔面に刺さった男子が搬送されました
竿を持って自転車に乗っていたところ、バランスを崩して体勢が傾いた瞬間
ぷすり・・・
ということみたいです・・・
目じゃなくてよかったね
(´∀`)
なんて前向きになれるわけもなく、苦痛に顔を歪めつつ搬送されてまいりました
さっさと抜いてあげよう
釣り針はいろんな抜き方があるのですが、研修医御用達の
ストリング・ヤンク・テクニック
を用いることにしました
と思ったら
研修医は知りませんでした!
( ̄Д ̄;;
私の先輩が教えてくれた初めての釣り針抜去法
それはストリングヤンクテクニックで私は卒後四年目でした
その手技は速くてスピーディで
こんな素晴らしい手技を教えてもらえる私は
きっと特別な存在なのだと感じました
今では私が指導医さん
研修医に教えてあげるのはもちろんストリングヤンクテクニック
なぜなら彼もまた特別な存在だからです
というわけで、ストリング・ヤンク・テクニック
糸一本で釣り針を抜く方法です
以前にもブログで取り扱っているので再掲します
以下
2012年8月27日の記事より抜粋
今回新しい釣り針の抜き方にチャレンジしてみました
釣り針は先端が鉤になっており、一度刺さると簡単には抜けないのが特徴です
そのため、釣り針が刺さったという事で受診されると・・・
まず押し込んで皮膚を突き破って鉤を切ってから引き抜く
とか
まず押し込んで、そのまま押し込み続けて抜いてしまう
とかいう方法で除去していました
最近若手ER医の間で話題になった方法は
そんな事せずに糸を引っ掛けてエイヤっと引っ張ったら抜ける!
というものでした
というわけで
横流ししてもらった豚肉にぷすり
糸をかけて構える
そして
エイヤっと引き抜く!
取れた!!!
≧(´▽`)≦
フムフム・・・
コレは使えるぞ!
ぶたさんありがとう
(>_<)
(この豚はこの後スタッフがおいしくいただき・・・・ませんでした・・・すでに腐りかけており、異臭に耐えながらこの手技を練習しましたw)
抜粋ここまで
というわけで
釣り針に糸を引っ掛けて、刺さったのとは逆方向に引っ張るだけで抜けます
糸が動くので、丁度いいベクトルに力がかかるのでしょう
研修医にも実践してもらいました
研修医「そしたら抜くよ!」
男子「うん」
ピッ!
研修医「抜けたよ。痛かった?」
男子「大丈夫!」
というわけで、一瞬で問題は解決します
もちろん場合によっては抗菌薬や破傷風予防も考えなくてはなりませんので、お医者さんは頭を使わねばなりませんが、糸を引っ掛けて抜くだけなら素人にもできます
自分に釣り針が刺さってしまった人は是非お手元の糸でお試しください
友人のイケメン救急医(と同じ名前の人:たぶん本人だろうけど)がYouTubeに動画をあげていたので紹介しておきます
https://www.youtube.com/watch?v=EupLV2B-YzY
ぜひご覧くださいね